下水道やゴミ捨て場など不衛生な環境で暮らしているネズミは、さまざまな病原菌や寄生虫を持っています。ネズミが家に住み着いたら、不快を感じるだけでなく、さまざまな病気の原因にもなってしまいます。
今回は、ネズミが原因で起こる病気を「ネズミに噛まれることで起こる病気」「ネズミの排泄物から感染する病気」「ネズミについたダニが原因の病気」の3つに分けて紹介します。
ネズミに噛まれることで起こる病気
鼠咬症(そこうしょう)
鼠咬症(そこうしょう)は、ネズミの口やのどについた細菌が原因で起こる病気で、ネズミに噛まれることで感染します。
鼠咬症を起こす細菌はスピリルムとストレプトバチルスの2種類がありますが、日本では前者による鼠咬症が多くみられます。
鼠咬症では、ネズミに噛まれた跡はいったんはすぐに治りますが、その日から3~4週間後までに、発熱や嘔吐、頭痛、関節痛、手足の発疹などが現れます。
心臓や脳に感染が広がると命の危険があるため、すぐに治療が必要です。鼠咬症を発症して治療しなかった人のうち、約1割が亡くなるといわれています。
アナフィラキシー、アナフィラキシーショック
アナフィラキシーは、アレルゲンが体内に入ることで、全身に急速にアレルギー反応が出ることをいいます。中でも特に症状が重いものをアナフィラキシーショックといい、命を落とすこともある危険な状態です。
食べ物や飲み物、蜂に刺されるなどのほか、ネズミに2回以上噛まれることにより発症することもあります。アナフィラキシーでは、ネズミに噛まれてすぐ下記のような症状が出ます。
・かゆみ
・発疹
・咳
・唇や舌の腫れ
・呼吸困難
・気道狭窄
・呼吸をするとゼーゼー、ヒューヒューと音がする
・腹痛
・吐き気
・嘔吐
・脈が速くなる
・血圧の低下
・意識障害
アナフィラキシーやアナフィラキシーショックは急速に症状が進むため、一刻も早い治療が必要です。
ネズミの排泄物から感染する病気
サルモネラ症
サルモネラ症は、ネズミの排泄物に含まれるサルモネラ菌が食べ物や人の手などに付着し、それが口に入ることによって感染します。
サルモネラ症にかかると、急な発熱、腹痛、嘔吐、下痢などが起こります。通常は1週間程度で治りますが、重症の場合は命を落とす危険もあります。特に幼い子や高齢者は重症化しやすいため、注意が必要です。
日本ではあまりみられませんが、サルモネラ菌の仲間であるチフス菌によって起こる腸チフスや、パラチフスA菌によって起こるパラチフスという病気もあります。海外へ行く際には特に気を付けましょう。
レプトスピラ症
レプトスピラ症は、ドブネズミの排泄物で汚染された水や土に含まれるレプトスピラ菌が原因でかかる病気です。川や池での水遊び、公園での土遊びなどをする際に、傷口や粘膜から感染します。また、キッチンなどに生息するドブネズミの排泄物が食べ物について、それを食べることで感染してしまう場合もあります。
レプトスピラ症になると、悪寒や戦慄、高熱、筋肉痛などの症状が見られます。重症化すると、黄疸や出血、腎不全などが起こる場合もあります。
また、レプトスピラ症はペットに感染することもあります。犬がレプトスピラ症になると、肝不全や腎不全となって死に至ることもあり危険です。
E型肝炎
E型肝炎はウイルス性肝炎の一種で、ネズミが持つウイルスによって汚染された食品を口にすることで感染します。E型肝炎に感染すると、下記のような症状が現れます。
・肝機能の低下による黄疸
・発熱
・悪心
・腹痛
・肝臓の腫れなど
妊婦がE型肝炎に感染すると重症化しやすく、致死率は20%にもなるため、十分に注意しなければなりません。
ネズミについたダニが原因の病気
ダニ刺され
ネズミの体にはイエダニがたくさんついています。イエダニは生きているネズミの体に寄生しますが、ネズミが死ぬと散らばって広がり、次は人に寄生して吸血するようになります。
イエダニは、人の脇の下や太ももなど体のやわらかい部分を吸血することが多いです。イエダニに刺されると、激しいかゆみや発疹が出るほか、かき壊して感染症の原因となってしまうこともあります。
症状が長引いたり、腫れや痛みが強い場合、発熱や頭痛などの症状が出る場合は、医師に相談しましょう。
ツツガムシ病
ツツガムシ病は、ネズミにつくダニの一種であるツツガムシが原因で起こる病気です。ツツガムシの幼虫は人に吸着して体液を吸いますが、その際に病原菌が体内に入って感染します。
ツツガムシ病にかかると、だるさや頭痛、高熱、発疹などの症状が現れます。ほうっておくと、全身の内臓機能が不全となり死に至ることもある、恐ろしい病気です。早めに医療機関にかかり、治療を受けねばなりません。
ネズミが出たら、一刻も早くプロに駆除を依頼するのがおすすめ
今回は、ネズミが住み着くことが原因で起こる病気について解説してきました。ネズミが原因で起こる病気はさまざまで、なかには命の危険がある病気もあります。速やかに治療を受けるとともに、病気の原因となるネズミを駆除しなければなりません。
ネズミは繁殖スピードが非常に速く、せっかく駆除したとしても、数匹でも残っていればまたすぐに増えていきます。自力でネズミを残さず完全に駆除するのは非常に難しいため、1匹でもネズミがいることに気づいた時点で、すぐに駆除のプロに相談することをおすすめします。
大洋防疫研究所は、ネズミ駆除の実績が133,000件で日本一の駆除専門業者です。長年の経験で培ったノウハウを活かして、どんな現場のネズミも確実に駆除いたします。見積りは無料で、契約後に見積りを超える金額を請求することは決してございませんので、ぜひお気軽にご相談ください。