ペットなどに寄生し、血を吸って繁殖するノミ。一度付いてしまうと、取り除くのに苦労するやっかいな害虫です。ノミにはさまざまな種類がありますが、近年の日本でペットに寄生するノミの多くは「ネコノミ」という種類です。

ネコノミが多いと聞くと「猫を飼っていなければノミの被害に遭わない」と思うかもしれませんが、実はそうではありません。今回は、猫を飼っていなくても、また室内飼いでもノミの被害に遭う可能性がある、ということを解説します。

ネコノミは猫以外にも寄生する

ノミは、イヌノミ、ネコノミ、ヒトノミなどさまざまな種類がありますが、近年の日本に生息しているノミは、ほとんどがネコノミです。

「ネコノミ」という名前から、猫に寄生するノミと思われるかもしれません。しかし、実際は、犬や人、ネズミなどにも寄生して吸血します。犬などほかの動物を飼っている場合も、ノミの被害には注意しなければなりません。

室内飼いでもノミ被害に遭う可能性はある

ノミの繁殖というと「散歩でペットを外に連れていったときに、草むらにいるノミがペットの体表に付き、そこから繁殖する」という印象が強いかもしれません。では、ペットを全く外に出さずに室内で飼っている場合はノミの心配がないかといわれると、そうでもありません。

ペット自体は全く外に出ていなくても、飼い主が出かけたときに靴や服にノミがつき、そのノミが自宅のペットに寄生して、自宅で繁殖することもあるのです。たとえ室内飼いでもノミ対策は必須といえるでしょう。

ペットを飼っていなくてもノミ被害に遭う可能性はある

「ペットを飼っていないのに、ノミが繁殖してしまった」というケースがあります。これは、天井裏や床下にネズミやイタチ、野良猫やコウモリなどの小動物が侵入し、住み着いてしまったことが原因かもしれません。

外からやってきた野生の小動物の体にノミがついており、そのノミが天井や床下のすきまから室内に侵入し、繁殖してしまうことがあります。この場合、小動物を追い出すか駆除しないと、いつまでもノミの数は減らないでしょう。

ノミ対策は何をすればいい?

ペットを飼っていなくても、完全室内飼いだとしても、ノミが繁殖する可能性はあると説明しました。ノミを室内で繁殖させないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。考えられる4つの対策を紹介します。

対策①:室内を清潔に保つ

ノミが繁殖しない部屋にするには、こまめに掃除して清潔に保つことが大切です。

ノミの成虫はペットや人の血液を栄養源としますが、ノミの幼虫はほこりやフケ、成虫の排泄物などをエサにして育ちます。定期的に雑巾がけや掃除機がけをすることで、ノミの数を減らせることはもちろん、幼虫のエサとなるものも減らすことができます。

ノミを掃除機で吸い取った場合、掃除機の中でノミが繁殖するのを防ぐため、ゴミは早めに捨てましょう。

対策②:室内の風通しをよくする

ノミは暗くて湿気のある場所を好みます。具体的には、気温18〜27度、湿度75〜85%程度の環境が最も繁殖しやすいといわれています。

ノミが繁殖しにくい家にするには、こまめに窓を開けて風通しをよくしたり、エアコンの除湿機能を利用して湿度を下げるのが効果的です。

寝室の布団やベッドは暖かくて人のフケや垢が付きやすいため、ノミが繁殖しやすい環境です。晴れた日は、布団をこまめに干すようにしましょう。

散歩でノミを持ち込まないようにする

ノミの繁殖を防ぐには、まず自宅にノミを持ち込まないことが大切です。ペットの散歩コースを見直し、草むらなどノミが多くいそうな場所は避けるとよいでしょう。ノミに寄生されないよう、ペットに散歩用の洋服を着せるのもおすすめです。

散歩後は衣類を手で払い、ペットの体にノミが付いていないかチェックしてから自宅に入るようにしてください。

動物病院で予防薬を処方してもらう

ペットにノミが寄生すると、激しいかゆみを感じるといわれています。ノミの唾液でアレルギー反応を起こしてしまうペットもいるため、繁殖してしまう前の予防が大切です。

定期的に動物病院で診察を受け、ノミの予防薬を処方してもらいましょう。市販のノミ予防薬を購入することもできますが、病院の処方薬と比べて効き目が弱く、効果がすぐに半減してしまいます。ペットの健康を守るためにも、病院で診察を受けたうえで処方してもらうことをおすすめします。

ノミが繁殖してしまったら、プロに駆除を依頼するのがおすすめ

ノミを繁殖させないための対策を紹介してきましたが、もし繁殖してしまった場合、自力での駆除は困難でしょう。ノミは非常に小さく、自宅の暗くて目立たないところに隠れているためです。

ドラッグストアやホームセンターなどでノミ用の殺虫剤を購入することができますが、この殺虫剤は、ノミの成虫にしか効きません。実は、成虫の数はノミ全体のたった5%といわれており、残りの95%は卵や幼虫、さなぎです。殺虫剤でノミの成虫を駆除しても、卵や幼虫、さなぎを駆除できないと、ほとんど意味がないのです。

ノミは1日に1匹あたり約10個の卵を産み、あっという間に繁殖するため、早めにプロの駆除業者に依頼して駆除してもらうことをおすすめします。

大洋防疫研究所は、ノミの駆除を行う害虫・害獣駆除の専門業者です。創業からこれまでに2,200件以上のノミ駆除をおこなっており、確かな駆除技術を持っています。豊富な実績から培った知識やノウハウを活かして、他社では駆除できなかったノミも1回の施工で完全駆除することが可能です。

ノミが繁殖する理由はさまざまで、天井裏や床下に住み着いた小動物が原因のこともあります。大洋防疫研究所ではノミ以外の害虫・害獣駆除も行っているため、ノミ発生の原因をつきとめて根本から対処することができます。ノミの被害にお困りの方は、ぜひお早めにお問い合わせください。