ノミに刺されると、刺された箇所がかゆくなるだけでなく「ノミアレルギー性皮膚炎」の原因にもなります。犬や猫などのペット、さらにペットを飼っている人もノミアレルギー性皮膚炎にかかることがあります。

今回は、ノミアレルギー性皮膚炎とはどんなものか、判断する方法はあるか、またノミアレルギー性皮膚炎になったらどう対応すべきか解説します。

犬のノミアレルギー性皮膚炎

ノミの成虫は動物や人の血を栄養源としています。犬の体表に寄生したノミは、皮膚を刺して吸血するのですが、そのとき同時に唾液を注入します。この唾液に含まれるアレルゲン物質が原因で起こる皮膚疾患が、ノミアレルギー性皮膚炎です。

犬のノミアレルギー性皮膚炎は、背中や腰、腹、しっぽの付け根などに症状が出やすく、激しいかゆみに加え、赤みやブツブツ、かさぶた、脱毛などが見られます。

ノミアレルギー性皮膚炎は、一度かかってしまうと、ノミに刺されるたびに症状が出るようになります。よくノミアレルギー性皮膚炎にかかる犬だと、たった1匹のノミに吸血されただけでも広範囲に症状が出てしまう場合があります。

5歳までに発症することが多く、幼い子犬や基礎疾患がある犬は特に発症しやすいといわれています。

猫のノミアレルギー性皮膚炎

猫のノミアレルギー性皮膚炎も、犬と同様、ノミの唾液に含まれるアレルゲン物質が原因で起こります。

本来、ノミが寄生した猫にアレルギーを与えることはあまりなく、発症してもそこまで症状はひどくなりません。しかし、強いアレルギーが生じる猫だと、腰や背中の広範囲の皮膚にブツブツが広がり、強い痒みを伴います。

なお、ノミアレルギー性皮膚炎にかかるのは、1歳以上の猫です。

室内飼いの猫でも、家の中にいるノミに寄生されてしまう可能性はあります。「猫は外に出て散歩しないからノミに寄生されることはない」と思い込んでいると、発見が遅れてしまうため気をつけましょう。

人間もノミに刺されてアレルギーを起こすことがある

犬や猫だけでなく、飼い主である人間もノミアレルギー性皮膚炎になることがあります。

ノミに刺されると、ノミの唾液に含まれるアレルゲン物質が原因で、強いかゆみや赤みが生じます。症状がひどい場合、湿疹や水ぶくれになってしまうこともあります。

刺されて1~2日してから症状が出ることが多いため、ノミが原因であることに気づかないことも多くあります。

蚊やダニに刺されたときと比べても非常にかゆみが強く、子どもの場合、かき壊して炎症を起こしてしまう場合もあるため、注意が必要です。

ノミアレルギー性皮膚炎かどうか判断する方法

かゆみや赤み、ブツブツができても、その症状がノミアレルギー性皮膚炎によるものか、それとも別に要因があるのかを正確に判断するのは困難です。ただし、少なくとも「ノミアレルギー性皮膚炎である可能性が高い」ことが分かれば、治療の方向性を決めることができます。

以下の3つをチェックして、どれか1つ、もしくは複数に当てはまっていれば、ノミアレルギー性皮膚炎である可能性が考えられるでしょう。

ペットの体にノミがついている

ペットにノミが寄生しており、かゆそうにしている様子であれば、ノミアレルギー性皮膚炎の疑いが考えられるでしょう。

ノミの体長は2〜3mmほどで、黒いゴマ粒のような見た目をしています。犬や猫の毛をかきわけるか、ノミ取り用の櫛でとかすなどして、ノミがついていないかチェックしてみてください。

ただ、ノミ本体は逃げ足が速く、毛をかきわけたときに警戒して逃げてしまうことがあり、探すのはなかなか困難です。そこで、ノミの糞がついていないか確認するのがおすすめです。

ノミの糞は黒い砂のような見た目をしていますが、水で濡らすと赤い血液が出てきます。

家の中にノミが潜んでいる

ノミが繁殖した環境で暮らしていると、ノミアレルギー性皮膚炎を発症しやすくなります。ノミアレルギー性皮膚炎のような症状があったら、家の中に黒いごまのようなノミの成虫や、砂のようなノミの糞が落ちていないか、目視でチェックすることをおすすめします。

ノミは以下のような場所に生息していることが多いため、特に注意して探してみてください。

  • カーペット
  • ベッドやその下
  • ソファやその下
  • 畳と畳のすき間

また、ペットが使っている寝床やクッションなどもノミが付きやすく、繁殖しやすいでしょう。

血液検査で陽性反応が出る

ノミに刺されて唾液を注入されると、体内でノミ唾液抗原特異的IgEという抗体がつくられます。

血液検査でノミ唾液抗原特異的IgEの陽性反応が出た場合、ノミに刺されてアレルギーを起こした可能性が高いと考えられます。

ノミアレルギー性皮膚炎になったらどうすればいい?

ノミアレルギー性皮膚炎の判断方法について紹介しました。ノミアレルギー性皮膚炎を放置すると、ひどいかゆみによってストレスがたまったり、患部をかき壊して別の感染症を引き起こしたりします。なるべく早めに正しく対処する必要があるでしょう。

ここからは、ペットやその飼い主がノミアレルギー性皮膚炎になったら、どんな対応をすればいいのか解説します。

すぐに病院で診療を受ける

ノミアレルギー性皮膚炎の症状が疑われたら、なるべく早く病院に行ってください。ペットは動物病院、人間は皮膚科で診察を受け、医師の指示のもと治療を受けましょう。

ノミアレルギー性皮膚炎は、一見完治したように見えても、またノミに刺されると再発してしまいます。ペットの症状が治まった後も定期的に動物病院に通い、薬などでノミ予防をすることをおすすめします。

家の中のノミを駆除する

せっかく病院で治療して完治しても、家でノミが繁殖したままだと、ノミアレルギー性皮膚炎が再発してしまうでしょう。何度もノミに刺されることによりアレルギーを起こしやすくなり、症状が悪化してしまう恐れもあります。

家の中でノミが繁殖しているようであれば、速やかに完全駆除したほうがよいでしょう。

ただし、ノミは小さいため、家中のノミをすべて自力で駆除するのは困難です。ドラッグストアやネット通販でノミ駆除用スプレーやくん煙剤が販売されていますが、残念ながら、これらは卵やさなぎには効果がありません。スプレーやくん煙剤の効果でノミの数が減ったように見えても、卵やさなぎは残るため、またすぐに繁殖してしまうのです。

ノミアレルギー性皮膚炎に悩んでいる方は、自力で家の中のノミを駆除しようとするのではなく、なるべく早くプロの駆除業者に依頼して、完全駆除してもらうことをおすすめします。

ノミの完全駆除実績豊富な大洋防疫研究所におまかせください

今回は、ノミアレルギー性皮膚炎について解説しました。大切なペットや家族をノミアレルギー性皮膚炎から守るためには、家の中で繁殖しているノミを完全駆除する必要があります。

大洋防疫研究所は、関西・関東・東海エリアで害虫駆除を行っている専門業者です。ノミ駆除の実績が日本一で、昭和50年の創業からこれまでに2,200件以上のノミ駆除を行ってきました。

豊富な駆除実績で培った高い技術とノウハウで、他社では対応が難しい現場のノミも完全駆除をお約束いたします。万が一再発した場合も、5年間の保証(業界最長)をお付けしているため、ご安心ください。

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